トリコモナス症の症状や原因について

トリコモナス症とは、トリコモナスという原虫が体内に入り込むことが原因で引き起こされる感染症です。性行為によって感染することがほとんどですが、それ以外にも不特定多数の人が使うプールやお風呂、トイレなどが原因で感染することもあります。これはトリコモナスが寄生している人の体の外に出ても、水があれば長時間生存することができるからです。

トリコモナスは女性の場合、膣や子宮頸管、膀胱、尿道といった部位に感染します。それにより炎症が起こると、外陰部や膣に強い痛みを感じたり、かゆみを感じたりするようになります。それから、おりものに変化が現れるのがトリコモナス症の特徴です。例えば、おりものの量が増えたり、泡状のおりものが見られたリ、悪臭を伴うおりものだったりと、通常とは違うおりものに変化します。また、性交の時や排尿時に痛みを感じる場合もあります。

一方、男性がトリコモナスに感染した場合には、ほとんど自覚症状が現れることはありません。そのため感染していることに気付いていないことも多いものです。ただ、尿道炎の症状が現れることがあり、尿道から膿のような分泌物が出たり、排尿痛がある場合もあります。自覚症状がある人の割合は、全体の1割程度にとどまると言われています。

トリコモナス症は治療薬を服用することで治療することができますが、性行為によって感染するのでパートナーも一緒に治療を受けなければあまり意味がありません。片方だけ治療を受けて完治しても、パートナーの体内にトリコモナスが生息していれば再感染するリスクが高いからです。特に男性の場合には自覚症状がない場合が多いので、症状がなくても検査を受けて感染しているかどうかを確かめる必要があります。

また、男性に比べると女性の方が自覚症状は多いとされていますが、感染していても症状が現れない人も多く、症状が軽かったり医師に見せるのが恥ずかしいといった理由で、医療機関を受診しないケースも見られます。トリコモナス症は治療をしないでいると、炎症が卵管にまで進んでしまって不妊や流産などを招くこともあるので注意が必要です。膣や外陰部に違和感を感じたり、おりものにちょっとした変化を感じた時には、ためらわずに婦人科を受診する必要があります。

それからトリコモナスに感染して治療薬を服用する場合には、きちんと薬を飲み切ることが重要です。症状がなくなっても体内にはまだトリコモナスが残っている場合があるからです。自己判断で服用を中止することはせずに、医師の指示に従う必要があります。